うえのさん

スウィング・キッズのうえのさんのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
3.5
みんなの個性が輝き残酷な作品
朝鮮戦争の最中、アメリカ人に支配され生活させられるヤンチャ青年を中心に元ブロードウェイダンサーの黒人アメリカ人に魅了されタップダンスにのめり込んでいく。
メンバーそれぞれの境遇はバラバラながらダンスが好きという共通点でチームを組む。
アメリカ人に反発する朝鮮人もだけど、アメリカ人の中でも白人社会で虐げられる黒人。
青年の、お前は自分の国も家族もあっていいよな。ってセリフには胸が締め付けられる。全てを失って手元には何もない状況が辛すぎる。
最後のダンス披露冒頭でジャクソンが語った、みんな戦争がなければもっと才能が発揮されたのに。というセリフはほんと泣ける。その後のダンスは本当に楽しかった素敵なショーだった。
みんなを楽しませてキラキラしたクリスマスを過ごせていたのに、やはり生まれる支配される側の反発。
あんなに練習してみんなを楽しませたのに、あっけなく殺される。後世にはテロリストとして。
この人たちの人生ってなんだったんだろうと考えさせられる。
戦争がなければダンスチームを組むことも無かったんだけど、人間1人のひと言で呆気なく終わらされる人生があってはならないはずだと感じた。
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