あでゆ

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!のあでゆのレビュー・感想・評価

4.5
◆Story
デジタルワールドの冒険から半年後、インターネット上に世界中のデジタル・データを食べ成長する凶悪なデジモン、クラモンが誕生した。少年・太一は、光子郎と共にクラモンを退治すべくアグモンとテントモンをネット世界に送り込むが、クラモンは驚くほどの早さで完全体・インフェルノモンに成長。NTTの電話回線を制圧し、太一たちがインターネットにアクセスできないようにしてしまう。連絡の取れたヤマトのガブモンもバトルに加わって、リベンジを開始する。

◆Infomation
地球滅亡を企む怪物デジモンの脅威に挑む、少年たちの戦いを描いたジュブナイル・アニメーション。監督は『デジモンアドベンチャー』の細田守。本郷あきよしの原案を基に、『デジモンアドベンチャー』の吉田玲子が脚本を執筆。声の出演に『名探偵コナン 世紀末の魔術師』の藤田淑子。尚、本作は「2000年春 東映アニメフェア」の中の一作として公開された。

◆Review
「島根にパソコンなんてあるわけないじゃん!」というセリフでもお馴染みの短編アニメ。
僅か約40分の間に子供騙しではない、当時のなるべくリアルな情報科学描写とSFを織り交ぜながら、さらにコメディと人間ドラマを盛り込んで、メインは2人とはいえ沢山のキャラクターの動きを整理しながらデジモンの魅力を伝えつつ、話としても全く破綻してないという恐ろしい作品。

尺と予算の都合上、中心となる登場人物を減らすために長期休みというシチュエーションを選択した上で、遠隔で協力しながら倒すという構成も上手い。
デジモンが技名を詠唱しなかったり、視聴者がこれまで何度もみてきた進化シーンを見る人々側を映すなど、デジモン映画としてよくできてる一方で批評的側面も持ち合わせている隙のなさには頭が上がらない。
さらにそれが最終的には敵を倒すための伏線に繋がっているのだから、もう本作にこれ以上何を望むというのだろう。

強いて言えば、僕が一番好きなエンジェモンにパタモンが進化してくれないところが唯一物足りなかったところだ。
あでゆ

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