新海監督の映画は、日常や、多感な少年少女の感情を、アニメーションならではの表現で美しく魅せてくれる。
『天気の子』でもそれらは健在で雑多な東京の街並みや行き交う人々は美しくゴミやボロアパートでさえ美しい。
しかし見方によっては、綺麗事のようにも思えてしまう。
個人的には、主人公が家出をした原因、偶然拾った拳銃、鳥居の先の異世界、ヒロインが御神体に選ばれた理由、降り続ける雨などの設定や伏線的な事柄が回収されておらず、
それらが主人公の恋路を最高に盛り上げる為に用意された作為的な物に見えてしまった。