はち

天気の子のはちのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

映像はものすごく綺麗で、風景なんか実写か…?と思わずには居られないくらい綺麗だった。

100%の晴れ女ヒナと、家出少年ほだかが出会う物語。
ほだかは窮屈だからという理由で家を出て上京する。
ヒナは親を亡くして弟と2人暮らし。年齢詐称してバイトをして生計を立てる。

ほだかもヒナも今どきの高校生らしくない設定である。
今どきの高校生は、家出するならもっと近場で家出するだろうし、好きな人のために銃を撃たないだろうし、線路も走らないし、親を亡くしてもバイトして生計を立てることはまずないだろう。
人物像は結構古めかしくてリアリティに欠けるのに、風景はとても現実的だ。

ほだかがヒナに会うために、線路に立ち入って必死で駆け抜けるシーンは、無鉄砲で感情的で今を生きる若者を描きましたドヤドヤ!!!ドーン!!!って感じで個人的には結構冷めた目で見てしまった。一昔前の映画とかでありそうだなと思う。

2人は自分達が世界を変えてしまったんだと罪悪感を抱くわけだけど、
大人たちは、この2人にそんな力はなくて、異常気象ってのは今生きている人間の基準で決めたことだし、もともとここは海だったのを埋め立てたんだし、気に病むことはないと慰める。

たしかに高校生は自意識過剰で、世界は自分中心に回るとしか思っていないのだから、彼ら2人がしたことなんて地球規模で言えば大したことないのかもしれない。元に戻っただけのことかもしれない。
でもほだかはこの慰めに納得しない。

でもヒナに再会した瞬間に、自分たちのせいで異常気象になってしまうとしても、好きな人のそばにいられることを選んだこと、この人を選んで良かったとほだかはきっと思う。罪悪感も一緒に背負ってこうとなるのだきっと。

と、話の流れは頭では何となく理解できるのだが、気持ちは全然ついていけなかった。
もう大人だからなのか?と思ったりしたが、多分高校生の時に見たとしても、あんまりピンと来なかっただろう。
ファンタジーものは感情移入が難しいなとつくづく思います。
はち

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