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天気の子のnomovienolifeのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.6
出てくる大人、見事に全員 敵、もしくは無責任者。

……けれどきっと、現代の若者から見る現実の大人は、多かれ少なかれ、そうなのだろう。彼らが頼らないのは、きっと大人を心から信頼できないからなのだろう。きっと誰も共感してくれないから、話を聞いてくれないから、実利主義だから、合理主義だから、失くしたものに気づかないから、自分が一番だから、子供はあくまで大人の下で大人しくしているのが常識だから。「生まれてくる子供は、国・社会・コミュニティの子供」という意識は、今の日本で薄れていくばかりで、みんな「他人(ひとさま)の子」という風潮がある。

本当に自分達を守ってくれる大人は、何処にいるんだろう?そんな叫びにも思えた。

だから、大人が観れば心が痛い、子供がみたら哀しい、そんな物語だった。できれば大人になった主人公達が、そんな現代の日本に浸透してしまった哀しい「大人の世界」を変えてくれるというところまで描いて欲しかった。
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