みースタイル

天気の子のみースタイルのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.5
「君の名は。」が響かなかったし観る気なかったのに、「明日休んでいいよ」と前日夕方に電話をもらい。その夜会った方に「君の名はよく分からなかったけど天気の子は観てよ」と言われたので。(君の名は。響かなかったけど、名古屋〜岐阜周辺の聖地巡礼には行きましたよ)

ちょうど台風15号の発生で、自分の住む千葉県が電気や水が止まり、電波もこない被災地に。職場の同僚の多くが被害に遭い、会社も復旧に追われているタイミングで観たのも何かの縁かなと思いながら観ました。3年後の水に沈む都内の姿、そんな中でも都市として機能し、お花見を楽しみにする都民がいる。私たちにとっての「幸せな日々」って何なのかな〜って考えるきっかけになりました。

私は、須賀さんの「帆高に触るんじゃねえ!」と凪センパイの「お前のせいだ!お姉ちゃんを返せ!」の台詞で気づいたら涙がこぼれていた。
復旧作業中の線路内爆走してたり(犯罪)代々木の廃ビルで銃ぶっぱなしたり(犯罪)警察が少年相手に銃構えて取り囲んだり興ざめまくってただけに、ここの台詞は刺さったな。アニメ映画なのに現実世界がリアルに描かれている点が前作でも苦手に思いながら観ていたから、今作はより知っている場所が出まくり、リアルさに感動しすぎてストーリーに専念できなかった(笑)

結末はさておき、お天気ビジネスをしている時の3人が羨ましかった。自分たちの力で幸せを届けられるなんて、当事者本人が1番幸せだよね。花火大会の決行ほど大きくなくていい。いっぱいお仕事の依頼がきている中で、初盆に晴れてほしいというお母さんの依頼を引き受けた帆高と陽菜が素敵だな。他の人にとっては何でもない日、ある人にとっては特別な1日に携われたことで自分たちの存在価値を実感できた、社会に認めてもらえたって思えるのではないか、そこには稼げる、お金をもらえる、以上の価値があるんだろうと思います。

確かに自分の中にも作品への賛否両論はありますが、オススメしてくれた彼には感謝をしたいです。彼のおかげで私の人生も少し変わったんですもの。