Keitan

天気の子のKeitanのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.1
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ブルーレイが届いて。特典映像が多すぎて今週はほぼ「天気の子」ウィーク。本編に対する感想は初見の時とほぼ同じ。作画に関する不満の要因で一番気になるのは線路上をひたすら走るシーンだと気づいた。「君の名は」で三葉が走る沖浦作画が
あまりにも凄かったので、それと比べて期待してしまうからかもしれない。

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前作「君の名は。」とは違って、割とストレートなボーイミーツガールの物語。
「世界がどうなっても、彼女を守りたい」というセリフが表すように、中二病的男の子の思春期の感情こそが、監督が描きたかったことの全てで、そのための雨が降り続く東京とヒロインの気持ちに連動する天気は、そのための舞台装置であったと思う。ひとつの気持ちを抱え込んで3年後のエピローグまで持ち続ける主人公の姿は、君の名は以前の新海キャラ造形に近く、前作の大ヒットを受け予算が大きな映画になっても、この監督の本質は変わっていないんだなと好感を覚えた。
偶然に拳銃を見つけてしまうなどのご都合主義的設定も多少あるが、それもストーリーの流れを生み出す必然と考えると、まあ良しとしたい。
背景美術の演出はCGの多用と共に極みに至った感があるのに対し、キャラ作画のバラつきが逆に気になってしまった。動きも何だか気持ちよくない。これは作画監督の違いが大きいと思う。
公開してみてば前作には及ばないものの本作も大ヒットなのは本当に凄い!新海誠が一発屋にならなくて良かった。
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