ランドールスティーブンス

2分の1の魔法のランドールスティーブンスのネタバレレビュー・内容・結末

2分の1の魔法(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃ泣いた。

兄弟ってこんなもの。
いいところも悪いところも、すごく美しかった。
あれだけ疎ましく思った兄の存在を全て覆してくれた父との時間。
父の顔を見れない切なさと兄に対する愛情と…すごく良かった。

バーリーが優しすぎる。
あれだけ魔法に憧れて、自分ではなく弟に魔法の力があっても僻まない。
溺れそうな時は先に弟の身体を持ち上げる。ずっとそうやって生きてきた。自由気ままで厄介者に見えて、ずっと弟に寄り添ってきた。
その愛を感じた瞬間、リストにレ点がついていった瞬間、もう涙が止まらなかった。
そして今まで譲られてきて育ったイアンが、会ったことのない父と会うことよりも、兄と父との時間を優先した。これこそ成長だと思う。父を一目みたいという思いも、覗き込むシーンでよく伝わる。だからこそ良かった。それ程楽しみにしていた一瞬でさえ、兄と過ごした日々には変えられなかったのだと。

そして険悪なムードを和ませてくれる父、2人が冒険に出れたのも、父に対する憧れてるがあったから。それだけ魅力的な存在だったんだろうね。

全体として、設定がとても現代的で良かった。とてもピクサーらしい。情緒のなくなった現代に、ロマンを与えてくれた。
たまにはスマホを家に置いて出かけてみるのもいいかもしれない。

そして多種多様な種族が現れ、それぞれに良さがあり、それぞれに合った生き方があった。個性の良さが伝わってくる。
そして異種族の恋愛もとても現代的だった。愛に種族は関係ない。そう感じたよ。