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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのGKのレビュー・感想・評価

3.8
多くの人が言っていることだけど、やっぱり言いたい。
「すごくサム・ライ味なマーベル映画」

モリモリな内容を120分台で収めているので前半も飛ばし気味であるのだがそこまで監督の味は出ていない。
しかし中盤から終盤は怒涛のサム・ライ味。
ゾンビ、悪霊、それを際立たせる演出のオンパレード。
自分は何を見せられているだという気持ちになる。
ドクター・ストレンジの新作を観に来たはずでは?これはホラー映画なのか?

しかしストーリーが破綻しているわけではない。
今までのドクター・ストレンジとワンダのストーリーをふまえた作品に仕上がっている。
マーベルとしては新しい作風で作りきったサム・ライミ。お見事。

事前に期待されていたキャラクター達の印象が弱かったのが残念といえば残念だが、
それを膨らませてしまうと+30分、150分といった尺の作品になってしまっていただろう。
またそろそろワンダを幸せにして欲しいというのが『ワンダビジョン』も観た上で本作を鑑賞した1ファンの想いであり、
また彼女の考え方の変化ももう少し違った形で描けたのではないだろうかとも思う。


もう一度同じ作風で他のマーベル作品と、となると「もうお腹いっぱいかも…」となってしまうかもしれないが、単体作品としては楽しむことができた。
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