すみジロー

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのすみジローのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

うーん、うーん、うーん、面白かったんだけどさあー!面白かったんだけどさー!!って感じです。

不満点は2つ!
①イルミナティの扱い
②ワンダの扱い

まず①に関してはそもそもファン向けのサプライズだったとは思うが、MCUという1つの映画の世界の中で「なぜあのメンバーなのか」という必然性にかけてしまっていたこと。
これは突き詰めればNWHのヴィランやトビースパイディ・アンドリュースパイディにも言える事なのですが、マルチバースという「何でもあり」な設定を取り入れるからこそそれぞれの新キャラを登場させる理由をもう少しきちんと描いてほしかった、、、
これまでせっかく、それぞれのキャラクターの単独作品を描いて、その内面性や葛藤を時にはドラマまで作って深堀りしてきたのに、すごくチープというかファンへのサプライズのために、大量消費されている感が否めなかった、、、
MCUがここまで大きくなったのもそれぞれみんな推しのキャラクターやヒーローがいてそれがアベンジャーズという作品でクロスオーバーするからより盛り上がったのに、世界観が広がりすぎて、1人を丁寧に描く時間がないのが本当に残念。
キャプテンカーターもプロフェッサーXもブラックボルトもリードリチャーズもマリア版マーベルもみんな主役級だよ??

そしてこれは多くの人も抱くであろつう、そんな主役級のキャラを「お笑い」のシーンとして瞬殺してしまう点。これはワンダの強さを表現する上では必要だったとは思うけど、あんだけスパイディは大切な扱い受けていたのにこっちでは瞬殺ってどうなんだという気持ちになった。

次に②のワンダの扱いもだけど、これは言いたいことは①と本質的にはほぼ一緒。
「恐怖」のシンボルとしてワンダというキャラを消費しないでくれ!というのが正直な気持ち。
やはりワンダはアベンジャーズであってヒーローだったからこそ、『ワンダヴィジョン』で1度は過ちを犯したけどヒーローとして戻ってきて欲しかった。
確かにメタ的視点では今後のパワーバランスや展開的にスカーレット・ウィッチが扱いづらいのは何となくわかるが、何も殺す必要あったか??
あそこまで凄惨な過去を描いてきて、最後まで報われないワンダをホラー映画の「ピエロ」と同じ扱いで退場させるのはMCUへの理解というか愛があまりにも感じられなくて個人的にはめっちゃショックでした、、、
(間違いなく1本のホラーとしてはライミ監督アッパレですが、、)

駄作ではないが、蛇足は多い。
色んな点でクオリティ高い映画なのは伝わったが正直楽しみきれなかった作品の1つなので☆3.0で、、、、
すみジロー

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