ぬる

黒い司法 0%からの奇跡のぬるのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.3
黒い司法

弁護士のブライアン・スティーブンソンは、冤罪となった黒人の裁判を専門にしている。舞台は1980年代のアメリカ・アラバマ州。まだ黒人差別が色濃く残る時代では、たった1人の白人の証言で、黒人が死刑囚になるケースもあった。そうした受刑者の冤罪を晴らすべく、今も現役で弁護士をしているらしい。。!

まず最初のシーンで、ブライアン・スティーブンソンが弁護士のお使い?で受刑者に面会するシーン。初対面の受刑者に、引き継ぎ?の挨拶と、来年1年は死刑の執行がないことを告げると、「執行が近くなると家族には会いたくない。でも来年1年はまだ会える。」と受刑者は涙を流す、、このシーンがもうキてた。誰にでも死はやってくるものだけど、それが誰かの委ねられている、その怖さが感じられる。

話のメインになっているウォルターの事件(ランドリーショップで殺された18歳の白人女性の殺害容疑で死刑判決)も、まず再審請求までが長くて・・・無罪になるんだろうと思いつつ、ハラハラしっぱなしだった。「生まれた時から有罪」この言葉も辛かった。

日本には死刑制度が残っているけど…その是非を考えることもできる、本当に良い作品だった。
誰の権限もなく、自由で平等な世の中であってほしい。
ぬる

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