へい

シークレット・ヴォイスのへいのレビュー・感想・評価

シークレット・ヴォイス(2018年製作の映画)
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記憶をなくして空っぽになった元歌手リラと、娘にひどい仕打ちを受ける絶望感たっぷりのモノマネ歌手ヴィオレッタ。

ヴィオレッタの歌うシーンがすごい。繊細で今にも死にそうな感情がガンガンに伝わる。

親子とはいえ、人と人。全く思いが伝わらない絶望感。秘密のことを言ったが最後、幸福が一気に墜落して最悪の事態へと切り替わる。目を背けてきた現実が一気に押し寄せてくる恐怖と諦めを描くのうますぎ。
ヴィオレッタが呆然と娘を無視し、終わったと思う演技がすごい。

どんなに特別だろうと唯一無二なんてないと感じる。リラとヴィオレッタが一体化してどっちか区別できなくなる舞台シーンには驚いた。リラに身を委ね、自分が母親でもなくなり自己を壊したヴィオレッタ?の未路まで見事。
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