眠る村のhorsetailのネタバレレビュー・内容・結末

記録。出町座にて鑑賞。
悪いのは、正義よりも村の秩序を重要視する日本の村の閉鎖性と新しい科学によって証拠の有効性に疑問が生じたのを認めない法のあり方。どちらも前近代的な日本の悪弊に無罪の罪を被せられ人生を失った被害者という二項対立の図式通りに映画が作られている。観終わったすぐには、村人と司法の軽い憤りを感じるほどだった。あまりによくできていて最後の餅を差し出してくる老婆の笑顔に腹黒いものを感じるほどだった。一週間ほど経って考えると、そうした方向性だけに絞って編集してしまうのことへの疑問も湧いてきた。餅を差し出す婆さんの心に裏はなかったはずなのに。