Kiko

王国(あるいはその家について)のKikoのレビュー・感想・評価

4.1
本読み、リハーサルを通して、特定のいくつかのシーンが何度も繰り返される。それらのシーンの区切りが徐々に延長されていき、脚本への解像度が上がっていく。

セリフも魅力的だったけど、声色、表情、身振りの変化、それを押さえるカメラの配置やフォーカスする人物の変化に目が離せなかった。豊かな緊張感というか。それらを経て見る通し稽古の様子も素晴らしかった。Twitterで下記のようなレビューを書いている人がいて思わず頷く。

“絵画で例えると、豊かな描写をして背景もきちんと描き込んだ絵画ではなく、もしかしたら貧しく見えるかもしれない下書き、練習、その繰り返しに可能性を見つけようとする映画。”
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