taat

王国(あるいはその家について)のtaatのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

草野なつか監督のトークショー付きで鑑賞。
すごく面白かったし、すごくユニークな作品。




トークショーのMEMO!

・以下の3つの要素を企画段階で構想。

- (身体というお題に対して)役者が役を獲得するまでを描く。
- トランプゲーム:一枚のジョーカー(のどか)を奪い合う、なおととあき。
- 実際に東北であった事件をフィクション部分の参考に。

・ビジュアル面は、奈良原一高の写真集『王国』にインスピレーション源。

・最初の取り調べのシーンは、初日で役者のまっさらな状態で撮影。最後の手紙のシーンは稽古を重ねた後に撮影。

・繰り返されるダイニングのシーンは監督曰く「グロッケン地獄」。
劇中劇の家族が幸せでもあり、不穏な空気も流れるシーンで、かつ、演技的にもセリフが多く、合わせるのが難しいという映画として重要なシーン。
特に演技的には、このシーンを演じられたら他のシーンも演じられるという役者が役を獲得するうえで大事な部分。

・舞台は茨城県の竜ヶ崎。

・作中の稽古のシーンはほぼ時系列順。
最後の本読みも、いろいろ稽古を行った後で再度読みあわせをしようとなった(たぶん)。

・特に、役者の声の変化が印象的だったとのこと。
役が身体に入るうえで重要なのは声なのかも。

・膨大な稽古シーンのなかで、作中に選出されたのは、演技が変わったというカット。
良い変化も、逆に後戻りしたという変化も。

・本読みだけで景色が思い浮かぶほどに反復をした。

・次回以降の作品は、反復をしなくても役者に役を入れることができるような演出や演技監督をする必要があるとのこと。
taat

taat