じゅー

ブラック・ミラー: バンダースナッチのじゅーのレビュー・感想・評価

3.5
映画の視聴者が映画の展開を決めるという画期的な映画だった。
最初のうちは「自分の選択が今後どのように進んでいくのか」というワクワク感や、「この選択は本当にあっているのだろうか」という猜疑心があっておもしろかったのだが、物語が進むにつれて【ルートが間違っていた→こっちのルート】が続き、ゲーム感が否めなかった。これは決してゲーム感が悪いと言っているのではなく、この作品は映画としての完成度とゲームとしての完成度が両方とも十分ではない。ということである。
また、前の選択に戻り物語を進めていても別の選択肢からのルートと重複するシーンがいくつもあり、そこを何度もみるのが少し苦であった。
とはいても、先ほど言ったように「二択を十秒のうちに迫られる」という作中にも出てくるゲームの内容を視聴者である自分自身が選択できるというシステム自体は面白かった。
強いていうならば、「何度も何度も選択し進んだ先が果たしてちゃんとしたエンディングなのか?」ということがはっきりしなかったので、そこがしっかりしていればもっと面白くなったのかもしれない。もしかしたら、しっかりしたエンディングなんてものは最初からないのかもしれないが。

コリン役のウィルポールターは天才感がでていてとてもよかった。



⚠︎もしかしたらここからネタバレ注意⚠︎

個人的に好きだったシーンは、主人公が自分の行動がNetflixに視聴者によって決められていることを精神科医に先生に言った後の戦闘シーン。唐突過ぎてめちゃめちゃ笑った。
じゅー

じゅー