コクムービー

アスのコクムービーのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
2.4
鮮やかな夏の日を過ごす家族の元へ、トラウマティックな記憶と共に「わたしたち」がやってくる。
監督の前作である名作『ゲット・アウト』を思わせる、違和感と異物感。一般的な恐怖では終わらない、奇妙さと不思議さに包まれて、訝しげに進む時間。
その奇妙さを辿ると行き着くのは、差別と貧富の差。新自由主義的経済政策が作り出した闇。
切り捨てた向こう側との境目は簡単に覆ること、世界がどれだけ危ういバランスで成り立っているかを突きつけられる。
ただそこに行き着くまでの道のりが、少し平坦すぎると感じた。