ShinMakita

アスのShinMakitaのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
2.2
1986年。サンタクルーズのビーチにある遊園地で、少女アディは両親とはぐれてしまった。ミラーハウスに迷いこんだ彼女は、ある不思議な体験をする。

現在。優しい夫ゲイブと結婚し、娘ゾーラと息子ジェイソンを育てるアディが、サンタクルーズの別荘にやってきた。ここは幼少期を過ごした実家だ。到着早々ビーチで友人夫婦と過ごし、夜に帰宅したアディの一家の前に、不気味な4つの人影が現れる。それは、アディ一家と瓜ふたつの顔を持つ四人家族だった。


「アス」。
「ゲットアウト」で名を馳せたジョーダン・ピールの新作です。

以下、「ネタバレ」がやってくる


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1986年の「ある体験」でドッペルゲンガーを提示して、オーソドックスにホームインベイジョンスリラーが始まった時には、こじんまりした「SFボディスナッチャー」だなぁなんて思いながら画面を見つめておりました。が、次第に話がどんどん大きくなり、やはり想像の埒外へと展開、「ゾンビ」みたいな終末映画へと収束していき、予定調和ではないスリラーとしてしっかり楽しめました。顔で攻めてくるヘンテコな恐怖演出や笑いは、まるでシャマランの映画みたい。しかし、白人の友人家族との対比や地底人vs地上人といったマイノリティ差別描写も織り込んで風刺が効いている点や、不思議の国のアリスを彷彿とさせるウサギの存在など示唆に富むあたり、シャマランよりは確実にインテリジェンスは高い。ルピタ・ニョンゴの演技も特筆モノで、赤服アディの顔の怖さたるや、もう…

最初の1986年のテレビ画面から全く目が離せない、要集中の一本。オススメです!
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