ようすけ

アスのようすけのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.7
町山さんの解説付きの回を日比谷にて鑑賞

『ゲット・アウト』で監督を務めたジョーダン・ピールの2作目長編映画ですが、前作と同様にメッセージ性強め、且つ面白いエンタメ作品となっていると思います!

ただまぁ、緊張のピークが中盤の主人公家族の所にそのドッペルゲンガーが来たところとなってしまっており、それ以降ただの殺し合いへと化してしまっていたところ
若干プロット上の設定に無理があるんではないかと感じてしまうところ
大オチについて若干説明が多すぎる感が否めません、、、

しかし、流石はコメディの畑から来たピール監督なだけあってホラー映画でありながら要所要所に笑えるところがあったりと上映時間中全く飽きることなく見ることができる、素晴らしいものであったと思います!

---------------------------------------------
以下ネタバレ

エレミヤ書11章11節
それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない。

「エレミヤ書11章11節」と書かれたボードが頻繁に劇中に登場しますが、ここで言う主は映画から考えるに地下に住むクローン達のことでしょう

そしてそんな地下に多く飼われていた、ある種のモチーフとして頻繁に出てくるウサギは『不思議の国のアリス』からアリスを“地下”の不思議の国へと導くウサギから取っているそう

そしてクローン達が自分達の悲痛極まりない運命について訴えるためにデモとして行った“Hands across America”はアフリカを救うためのチャリティーと言いながら募金を名目に参加するには基本的に有料(10〜35ドル)であり、そこにジョーダン・ピールの皮肉が込められているし、ファーストカットがこれについてのCM出会った時点で彼が今回描きたかったもの、メッセージが「貧富の差」であると言うことが如実にわかる
ようすけ

ようすけ