ゲットアウトといい、この監督は本当に楽しいホラー を作って下さる。
しかも個人的に大好きな「人間的な恐怖」を表現するのが上手い。
冒頭から不穏な空気を淀ませており、
一瞬たりとも見逃せない作品だと思わせる。
中盤からガラリと作風が変わるのも監督らしい。
ただ、良くも悪くも話が進むにつれ一家族の話だけでなく壮大な話になるにつれて恐怖心は薄れていく。
個人的には「一家族が巻き込まれた理不尽な恐怖」という方がリアルなので終始そちらでいってほしかったなと。
ただ、光と影というそれぞれの社会を描くのは非常に面白く、「絶対ないでしょ」とも言い切れないのがまた良い。
表現自体は非現実的だが、住む環境や関わる人によって格差は決まるという問題にフォーカスしており、そういう意味ではまさに現代社会が抱える問題だ。
途中で気付いてしまうけどラストもまた良い。
あーだからか！という答え合わせもまた楽しい。
