KazumaYamazaki

アスのKazumaYamazakiのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.8
非常に演出が恐怖を煽る感じがしてよかった。ストーリーは少し難しかったため考察サイトを参考。

黒人差別問題
1986年にHands Across America というアメリカの東西を人間が手を繋いで1つになろうという運動が行われた。その後黒人人種の社会進出が行われてきたものの、白人の根底には黒人差別の考えが根強く残っていた。白人家族が襲われた時、AIに “call the police” と呼びかけるのですがAIは ”fuck the police” と聞き間違えN.W.Aの音楽を流しはじめます。この歌は1980年代に白人警察による黒人への不当な扱いを表現した歌で、このシーンで流れることに皮肉が込められてるようにも思えます。
→地下にいた彼らは、近年のアメリカ社会の理想や幻想に目を向け、目を背けている暗い現実の象徴。

富裕層と貧困層の問題
地下にいた彼らは襲えるのに襲わずに口紅を楽しんでるシーンがあった。地上で生活している私たちは裕福でも地下の彼らは貧困であった。
→地下へ向かう方法は下りのエスカレーターしかなかった。裕福な人が転落することはあるが、貧困の人が裕福になることはないことを表現している。

理想や幻想ばかり見るのではなく、現実から目を背けないようにする。

一度見るだけでは演出の意味などわからないことがたくさんありますが、たくさん考察がされているので観た後にその考察を見るともう一度見たくなります!