鳥さんの瞼

ミュウツーの逆襲 EVOLUTIONの鳥さんの瞼のネタバレレビュー・内容・結末

ミュウツーの逆襲 EVOLUTION(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

リバイバル版として成立している。
リメイク版としては、うーん?


オリジナルかコピーか。
真に迫ったテーマで評判の本タイトル。11年ぶり新版(ポケモン映画初)。
しかしあくまで
「この時代の子供にも本タイトルを見てもらう」
という体で、
「当時見ていた大人世代も!」という感じではありません。


キャストや脚本は原作からほぼ変わらず。
「フル3DCGでよみがえらせた」という説明をしているサイトがありましたが、正にこれです。

なので、「当時泣いたよね!」という大人世代だと肩透かし食らった人も多そう。
(※2017「キミに決めた!」はメタ演出ゴリゴリな大人向けでした。)


とは言いつつ原作から変わった点が一つ。
ミュウツーが情緒を獲得していく所。

このくだりがなく、ミュウツーに感情移入がしづらい……割合大きい穴な気がする。
原作では涙を知るミュウツーですが、
今作では爆誕即ブチギレ爆破です。
(開始5分でポケモン研究の権威が消し炭になるので、個人的にはそれも面白いと思います。)

代わりの「アーマードミュウツー」の尺も短く、なんとなく滑ったマーケアイテム感があり。。
※邪悪な大人の感想です


リバイバル版よりリメイク版を期待した側としては、
脚本は手を加えて良かったのかも?と勝手に思っています。
例えば、
テーマ「オリジナルかコピーか」は1998年ではクローン問題的なタイムリーさがありましたが、
2019年ならばアイデンティティ的な問題にしてもウケたんじゃないか……とか。


3DCGについて、
拒否反応も多い印象ですが個人的には大丈夫でした。ジブリも3DCGになったことだし……!

質感が素晴らしい!
ポケモン好きならわくわくします。
(特にギャロップの美しさ!)

ただ、デフォルメの難しい3DCGではどうしても気になりやすい「現実との距離」(不気味の谷的な……)があり、
それがまたレトロアニメ的ファンタジー展開(サトシ復活の流れなど)といまいち噛み合わず、やはり惜しい気もしました。


とはいえ、この作品に対してオリジナルとかそうでないとか、気にしているのは無粋かもしれません。
「居るんだから居るんでしょうねえ」
この作品にもアイデンティティにも、この姿勢でいいのでしょう。




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ミュウ推しとしては、、
ミュウを映画に出してくれて嬉しい!ありがとうございます!!

原作の可愛いシーンが省かれなかったのはポイント高い。
(クスクス笑い、ポヨポヨ水玉、普通に煽る畜生っぷり等)

声も山寺宏一さん続投で最高ですが、
地声がやや細く高くなっていて……欲を言えばオリジナルの方が好きだった。
(ミュウ推しが周りにいないのですが、伝わる人居ませんか????)

2019年はミュウのグッズが増えて嬉しかったです。改めてありがとうございました。
鳥さんの瞼

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