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サンタクロースの眼は青いのBONのレビュー・感想・評価

サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)
4.7
自主制作処女作の中編『わるい仲間』を観たゴダールがユスターシュの才能を見抜き、ジャン=ピエール・レオ主演で製作することになった作品。

フランスの地方都市ナルボンヌを舞台に、友達と悪さする貧しい少年のダニエルが、デートで着るダッフルコートを買うためにサンタクの格好でバイトを始めるというだけの話。

ことごとくナンパに失敗するダニエルがサンタに扮すると、女の子は警戒心が薄れるのかついついお触りしてしまう。
またダニエルに戻ると女の子に見向きもされない日々…。切ない。

友達にダッフルは次のシーズンは時代遅れだと馬鹿にされたり、最後は寂れた夜の街をみんなで風俗に行くぞ!と大声で歩いたりと青春を感じた。全てが愛おしい映画。

トリュフォー『大人は判ってくれないのポスター』のドワネル少年を一瞬じっと見つめるレオのシーン。笑 ヌーヴェル・ヴァーグの香りと映画愛を感じたとても良い映画だった。
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