BONさんの映画レビュー・感想・評価

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揺れる大地(1948年製作の映画)

4.1

ネオレアリズモの最高峰。同年のヴェネツィア映画祭国際賞受賞作品。自身の出である豪華絢爛な貴族文化の栄華と滅びを描くスタイルではなく、セミドキュメンタリー精神を貫き、キャリア初期から本物にこ>>続きを読む

プリンス・イン・ヘル(1993年製作の映画)

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マックス・オフュールス記念映画祭、フロム・ソドムトゥハリウッド映画祭招待作品。

地下室でのSMプレイ、ヘロインによる幻覚、ネオナチの襲撃、危険なフリーセックス。あらゆるタブーを犯すショッキ
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青少年のための映画入門(1974年製作の映画)

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画面下部青色の作品がもうポロリ通り越してまずいです。上映時間3分という条件を課せられた映画祭で、出品作家中ただ1人、赤、緑、青の3面マルチで同時再生、3作品の合計9分間の作品を提出。突き抜けている。

The Amputee(原題)(1974年製作の映画)

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両足を膝から切断されて包帯から血が滲み出ている女が、部屋の中で一人で座り、手紙を書き、それをナレーションで読み上げる様子を描く。手紙の詳細は、諍いのある人間関係。手紙を書いていると、医者が入ってきて彼>>続きを読む

山猫(1963年製作の映画)

4.6

来たるべきヴィスコンティ『異邦人』デジタル復元版劇場公開に向けて鑑賞。

第16回カンヌ国際映画祭では満場一致のグランプリ、今も色観せることなく映画史に燦然と輝き、世界遺産とも呼べるイ
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銃殺(1964年製作の映画)

4.0

ジェームズ・ランズデール・ハドソンの小説をもとにエヴァン・ジョーンズが脚色した戦争映画。同年のヴェネチア映画祭サン・ジョルジョ佳作賞を、主演のトム・コートネイはヴェネチア映画>>続きを読む

幸福の設計(1946年製作の映画)

3.9

ベッケルの長編4作目で、“パリ下町三部作”の第一作。カンヌ国際映画祭恋愛心理映画賞受賞作品。鮮やかなカメラワークと第二次世界大戦の終結後のフランスで明日への希望で浮き立つ市井の人々の雰囲気に>>続きを読む

アルファベット(1968年製作の映画)

4.0

ABCから先に進まない最高にダークでグロテスクな不安を掻き立てるリンチワールドでした。既にイレイザー・ヘッドの世界が確立している…。

ローマで夜だった(1960年製作の映画)

3.0

監督は成熟期のロッセリーニ、脚本はセルジオ・アミディ、ディエゴ・ファッブリ、ブルネッロ・ロンディ4人の共同脚本。
日本では(世界でも)日影に隠れている作品だが、カルロヴィ・ヴァリ
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自由の幻想(1974年製作の映画)

4.2

原題はマルクスとエンゲルスによる共産党宣言の冒頭文。スペインのロマン派詩人グスタボ・アドルフォ・ベッケルの物語にインスピレーションを受け、ねじれた夢のロジックと不条理が詰まったシュ>>続きを読む

ベンヤメンタ学院(1995年製作の映画)

3.7

80年代のストップモーションアニメ界に彗星の如く現われた一卵性双生児の兄弟。ヤン・シュヴァンクマイエルの影響を受け、デヴィッド・リンチの世界にも通じるダークな作風が。ノーラン監督もクエ>>続きを読む

山師トマ(1965年製作の映画)

4.2

残酷さとポエジー、リアリズムと幻想が入り混じったスタイルでフランス映画界の中でも特異な位置を占め、シネマテーク・フランセーズの共同創設者としても知られるジョルジュ・フランジュ。>>続きを読む

グレバン蝋美術館(1958年製作の映画)

-

「真夜中にここは来てはならぬ」

モンマルトルの蝋美術館を紹介しながら、夢の中でここを訪れた人物の幻想的な体験を描いた短編映画。

コクトーが自身の蝋人形に「お前は嫌いだ、だがお前の働きには感謝する」
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暗黒街の顔役(1932年製作の映画)

-

本作はコッポラ『ゴッド・ファーザー』(1972)の元ネタ、アル・パチーノ主演のデ・パルマの『スカーフェイス』(1983)はリメイク版…計り知れないほど後世のギャング映画に影響を与え>>続きを読む

救いの接吻(1989年製作の映画)

4.0

映画とともに生きる者たちへ一
ヌーヴェル・ヴァーグの継承者フィリップ・ガレルが美しいモノクロームで描く愛の荒野…至高のホーム・ムービー『救いの接吻』(1989)。

本作の出演はフィリ
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.5

第一次ロシア革命、“ポチョムキン号の反乱”事件をテーマに製作した第5幕から成り、今でこそ当たり前となったモンタージュ撮影技法を確立した歴史的名作。

先週末に駆け込みで20世紀を代表する画家フ
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スーパーフライ(1972年製作の映画)

3.8

パンフレットによれば、監督のゴードン・パークス・ジュニアは、映画監督の父の助手や、『ゴッド・ファーザー』(1972)の製作を手伝いながら、 映画の勉強をしてきた愛すべき映画キチカ>>続きを読む

Hole(1998年製作の映画)

4.0

ミュージカルを交えて描く男と女の真骨頂。1998年カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞作品。

青春神話三部作の1作ごとにセンセーションを巻き起こし、ヴェネチア、ベルリン映画祭を制覇したツァイ
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湖のランスロ(1974年製作の映画)

4.2

4Kレストア版ブルーレイで観る本作は映像の色彩が美しくて驚いた。『ラルジャン』(1983)のレンタルVHSは前半部が酷い砂嵐だったので余計感動。

第27回カンヌ国際映画祭にて国際映画批
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檻囚(1962年製作の映画)

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現存する寺山修司最古の映画。グリーンのフィルムに彩られ、時間に囚われた迷える子羊達(見せびらかしマッチョ2人や笑う金歯の婆さん、文字通り羊というかヤギか?)がシュールにコラージュされていた。

ショック集団(1963年製作の映画)

4.0

強烈なサスペンスであり、メロドラマでもあり社会的寓話とも捉えられる破壊的な1作。「神は滅亡を願うときまず人を狂人にする」という何やら不穏な一言からスタート。

殺人犯を暴くために精神病患者を
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白い朝(1965年製作の映画)

4.6

若者の労働と鮮烈な青春に1発K.Oを食らうほどの衝撃を受けた最高の映画。

武満徹が75時間に及ぶテープ録音を編集した素材をベースに、安部公房が脚本を書いた一編。

人がひしめく狭い女子
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東京1958(1958年製作の映画)

4.0

1957年、日本に実験映画を普及する目的で結成された「シネマ57」。翌年には「シネマ58」に改名。

毎月の実験映画鑑賞会と会報発行を重ねていたが、1958年4月にブリュッセルで実験映画祭が開催される
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蒼風とオブジェ いけばな(1956年製作の映画)

3.5

勅使河原宏監督初のカラー作品。映画作家としての経験を積む一方、父蒼風の主宰する草月会の出版部長を務める。草月会記録映画。団地の隅で鮮やかに咲く花。花を愛する心。室町時代から始まったとされるいけばなの歴>>続きを読む

闇の中の音楽(1948年製作の映画)

3.8

裕福で何不自由ない聡明な青年が、兵役中に子犬を庇って銃弾に倒れ両目を失明する。音楽学校の受験にも失敗し、レストランのピアノ弾きとなり、自暴自棄となった盲目の中で愛に導かれる物語。

初期作『も
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あこがれ(1958年製作の映画)

4.0

原作はモーリス・ポンスの同名の短編小説で、トリュフォーの本格的な短編処女作。26分というショートフィルムでありながら、既にトリュフォーの後世に残る数々の愛に満ちた映画を予感させる作品。

美し
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フレディ・ビアシュへの手紙(1981年製作の映画)

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スイス・ローザンヌ市創設500年記念映画。

詩を失った街ローザンヌとそこに住む人々をクローズアップで撮影し、映画を作るものは何か、光、動き、色について語る。LPが回り音楽が鳴る。

「スイス映画界最
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夜風の匂い(1999年製作の映画)

3.7

「人生経験が豊かなしたたか者。彼との撮影は目も眩むような体験」ーカトリーヌ・ドヌーヴ。

1999年ヴェネツィア国際映画祭正式出品作品。フランス映画界の大女優カトリーヌ・ドヌーヴからの強い
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狂気の愛(1985年製作の映画)

3.7

ロシアの文豪ドストエフスキーの『白痴』を原作にして、ズラウスキーが大胆に脚色した異色のラブストーリー。 ギャングの情婦と刑務所帰りの2人の男。3人の復讐、抗争、愛が描かれる。

主演には
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パリジェンヌ・ピープル(1992年製作の映画)

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「残酷な喜びが聞こえないのか...
私一人で涙を流している間に?
どのような犯罪が彼らを動かしたのか?
嗚呼そして、私は何をしてきたのか...。
あなたを愛しすぎたのかな?」

1887年にジュラ州で
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王女メディア(1969年製作の映画)

3.8

エウリピデスのギリシャ悲劇を下敷きとした夫に愛を裏切られた妻の壮大な復讐劇。主演はオペラ歌手のマリア・カラス。カラスが長編映画に出演した最初で最後の作品で、歌ってはいないながらも圧倒的>>続きを読む

自由と祖国(2002年製作の映画)

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「元革命家である父は、映像の力ではなく、言葉の力を信じていた」

国博覧会「Expo.02」のために製作され、表象代行作用についてのある省察への前文。

監督2人の出身地であるヴォー州の国旗から取られ
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