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ワイルドツアーのマのレビュー・感想・評価

ワイルドツアー(2018年製作の映画)
4.6
まじでやりたくなったDNA採集

スクリーン越しに重なる2人の顔、渡せない三本のペットボトル。三宅唱の手にかかればどんな些細な瞬間もポエティックに切り取られてしまう。どこまでが演出の意図なのか分かんないけど(全部演出だろうけど)それぞれのキャラクターの関係性から生まれるハプニングがしっかり映ってて、それが一番の魅力だと思う。タケのことは誰もが好きになっちゃう。場内めっちゃ笑ってた。

3分の1くらいは山口の山、川をぐいぐい記録映像としてiPhone(と普通のデジカメ?)で撮影していて、それが映画用カメラで撮ったと思われるショットに切り替わる時にハッとさせられた。iPhoneで撮ったものは客観的な映像で、ちゃんとしたカメラでは誰かの視点から見た景色(登場人物の心情や監督の心情込み込みの景色)、という意識で編集してるように思えた。1時間ちょっとの尺だけど、登場人物にとっての決定的な瞬間がたくさんあって、それがどれも笑っちゃうくらいたどたどしくて危うくて、あまりにも瑞々しい。
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