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宮本から君へのmoaのネタバレレビュー・内容・結末

宮本から君へ(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

8.22 新宿バルト9で試写会を観ました。

冒頭の長回しでこれはドラマではなく映画であり、これまでとの物語と連続性はありながらも違う何かだと明示されています。
原作と異なり宮本が真淵を倒した事が序盤で明らかになります。真淵を倒して以降と、島貫の一件の後に靖子と愛を育み始めて以降の物語が交互に進み、最後は出産のシーンです。ドラマ版の男の戦いとは異なり、映画版のテーマは愛に焦点が合わされています。
ドラマの様に宮本の独白はなく、登場人物の衝動を終始ぶつけてきます。愛とは衝動。
エンドロール、宮本が薔薇を食い散らかします。愛を食って食って食い散らかします。宮本は湧き上がる衝動で愛を食い散らし、愛を知り、バラ色に包まれました。


舞台挨拶では役者の皆さんは言葉を選んでましたが、ピエール瀧さんへの想いが非常に強い様です。ピエールさんへの想いを語る池松さんは涙ぐみ、なんと、ピエール瀧の名はエンドロールの役者紹介の一番後ろでした。

宮本と靖子のセックス、真淵のレイプシーン、血みどろで歯抜けの宮本、全て生々しく描かれていました。途中席を立つ女性もいました。

難を上げるなら、映画だけ見たときに宮本の無鉄砲さの裏付けがありません。喧嘩の後しおらしくなった宮本と靖子の愛に包まれる宮本の描写で始まるので、レイプ後急に宮本がいきり立った感がありました。島貫との復縁のシークエンスが必要なのでは。それともピエールさんの件で没になったのでしょうか。神保の苦悩も見たかったですが、やはり男の仕事ではなく愛に焦点が当てられているのが所以でしょう。

何はともあれ、最高です。
あと、生の蒼井優は顔がめちゃくちゃ小さくてめちゃくちゃ可愛いです。
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