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宮本から君へのすごいものレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.7
なにがあっても君を守る、とか軽く言ってんじゃねーよ。

激アツの予告編を観て視聴が決定した。
エモさと小松菜奈の魅力だけで映画を作ってしまったディストラクションベイビーズの真利子哲也監督作品。

結婚の挨拶まわりでお互いの両親の元へ。できちゃった婚のため、両親に事の成り行きを説明するように求められるが口を開こうとしない。

悩みって人に話すだけで負担が軽くなるよ。言ったほうがいいよ。

言えるはずもないその秘密とは。

「幸せと不幸せの配分ってよく出来てるね」

すごい。いい言葉だな。そう思ったんですけど、不幸せばっかり観させられるんです。現実準拠かなっと思ったんですけど、こんな現実耐えられないよ。嫌い。受け入れられない。辛い。
いつ幸せ、不幸せに釣り合いがとれんだよ。

だからこそ応援していた。池松壮亮も蒼井優ももう大好きだ。
「負けんな。」この映画を観ると気楽に言えなくなる。
「頑張れ。」言えない。耐えられずに映画館を出ようかと頭によぎりながらも見守る。苦しすぎて泣くこともできない。

なにがあってもお前を守る。

素敵な言葉です。「なに」ってなにを想定してんの。平凡でちょっと頑張れば解決するような問題だけじゃない。自分の力を超えた困難が「お前」を襲うだろう。そうなったら多分、守ることから傷ついた後、どうフォローするかにシフトチェンジすると思う。宮本は言葉通り、何があっても、どれだけ敵をつくっても「お前」を守ろうとする。

寒くて羽織っていた上着はカバンの中にあった。ロビーに戻ろうとした時、キャンペーンでウィスキーを配っていた。大好きなお酒がタダで貰えるはずなのに放心状態の僕は小さく断りを入れて立ち去った。貰えばよかった。

ディストラクションベイビーのエモさに応援したい好感が加わってしまった。
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