おとうちゃん

宮本から君へのおとうちゃんのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.3
熱量が凄い!

人生負けっぱなしのダメ男が、絶対勝てない相手に絶対負けられない戦いを挑む傷だらけの人生賛歌。

日本で最も嫌われた伝説の漫画…ついに実施映画化!

R-15 ヒロイン靖子を演じる蒼井優の体を張ったベッドシーンが薄れて見える、常軌を逸したヒステリックな振りキレ具合。
それでいて、時折見せるチャーミングな笑顔が上手く男心を鷲掴みにして靖子から目が離せない。

ここまで共演女優に振りキレられたら当然 主演の池松壮亮も本気を出さないわけにはいかない。
ガチで前歯を全部抜こうとしての意気込みは、ここまでやるかの狂気の沙汰!

スクリーンから伝わる熱量で、観ているこっちも ほとばしる闘気、超トランス状態。

井浦新、松山ケンイチ、佐藤二朗、榎本時生を はじめとする個性派俳優陣が脇をしっかり固め、邦画にありがちチョイ役が何気に豪華。
捕まる前のピエール瀧も、重要な役所を代役なしで そのまま起用。

原作者が大好きで主人公の名前を決めた、エレカシ宮本浩次の主題歌がこの映画の熱気に油を注ぎ、ヒートアップに一役買っている。

絶対に手放せない大切なモノをボロボロになりながら必死で守る、男一匹 宮本浩。

俺の人生バラ色だ!
「バラ色の俺がついている…だから お前もバラ色だ!」

「バカだから不器用だから、諦め方を知らねぇんだ!」

ドン引きするような青臭いセリフも、映画の熱量できちんと火が通ってる🔥

むさ苦しく息苦しいほど熱苦しいこの映画…今年の邦画マイベスト筆頭候補♪

生ききっちゃうんだ宮本…かっこいいぞ!