べーぐる

宮本から君へのべーぐるのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
5.0
人間臭くて臭すぎるぐらいの宮本や靖子の生き様が真っ直ぐで力強くて愛おしくてたまらなかった。
大声で自分の気持ちを言えてしまう宮本と靖子はもしかしたら異常なのかもしれないけど、すごく羨ましいと思ったし、なんの根拠もない事をあんなにも大声でまっすぐ靖子に言えてしまう宮本はとてもかっこよくて頼もしく見えた。
根拠のない自信を持って放たれた言葉をあれほどまでに頼もしくしてしまうのが宮本の凄さなのかもしれない。
出産に怯える靖子を「生きているヤツはみんな強い」と言って宮本が抱きしめるシーン。その言葉に何故かグッときて泣いてしまった。
エンドロールが流れ「君へ」という文字を見たとき、あのセリフは宮本から自分への言葉なんだと思った。だから自分は涙を流したのだと思う。この映画はまさに宮本から君へ。宮本から俺への映画だった。
そう悟ったとほぼ同時に会場は明るくなり、日常に戻された自分はなんだか宮本から勇気付けられたような、背中を押されたような気がした。帰り道、自転車のペダル漕ぐスピードがいつもより早くなっているのを確かに感じた。
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