ジョジー

母との約束、250通の手紙のジョジーのレビュー・感想・評価

母との約束、250通の手紙(2017年製作の映画)
4.3
フランスで愛される文豪ロマン・ガリの自伝小説が映画化された作品。第二次世界大戦下で翻弄された母と息子の強烈な絆の物語でした。
一人息子のことを常に考え無償で愛する母、その愛に応えようとする息子の物語に惹き込まれた131分。
ややもすれば、お互いを想うあまり、突飛な行動をしてしまう馬鹿な親子にも見えかねないけど、それを否定していいものなんて何もないって思えます。
ロマンの母を演じるシャルロット・ゲインズブール、少し大仰かなとも思える愛情表現や振舞いがないとはいえないけれど、彼女が演じると至極当然に感じるから不思議。誰にも頼ることなく2人の生活を支え、息子への惜しみない愛を与える母を熱演しています。
ロマンは子ども、少年、青年期を3人で演じていて、その時々での恋や成長をみせてくれて、みんな良かった。
特に、大人になったロマンを演じるピエール・ニネが母のために懸命に生きようとする姿には、終盤にかけて込み上げるものがありました。

やっぱり子どもって肯定されてこそ力を発揮するものなんだと、今更ながら考えさせられました。できるって思い込ませることって大事かも! 

シャルロット・ゲインズブールに尽きるといっても過言ではない映画。好きです。とても良かった!

2020年劇場鑑賞12本目
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