酢

団鬼六 黒薔薇夫人の酢のレビュー・感想・評価

団鬼六 黒薔薇夫人(1978年製作の映画)
4.0
悪い夢のような。谷ナオミがネチネチと責められる様の感傷のなさに気づかず呑気に手に汗握っていると、あっという間に行方を見失う。温度差のある夫婦生活の描き方に痺れた。唐突に続々と死にだす登場人物たち。映画が物語を振り切る。唖然としていると、せせら笑うようなラストシーン。

桂千穂は西村昭五郎に第一稿を突き返されたことに奮起して本作を書き直したらしいけど、どこにどう力を入れたらこれになるのかよくわからないし、何故これならOKが出たのかもよくわからない。何もかも謎。
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