一見平和な冒頭。ある女性が
気分転換に美容院にやってきた。
訳ではなかった。
どっちかつーと気晴らしだった。
凄く献身的で、できる介護士さん。
人柄もよく幸福でもある。
が、巻き込まれて転落する。
そして友情と思いきや愛憎に絡められ
更にどん底。
私は何も悪い事してない!!!!!
と叫びたくなる状況すぎる。
自分の子ではなく甥っ子が、ていうのが
またいいとこつくというか、憎いよな。
実子ならもう土下座しまくりな事態だけども、甥っ子となると初動が曖昧になるのもわかる...。
復讐してやろうと企てて、ミッション遂行したと思いきや、出来てなかった風だけどしっかりと出来てるつーのも痺れる。
彼氏を寝取ったんじゃなく、彼女の恋心を砕いたって、問題に対する回答を間違えてるけど実は結果的には正解してるみたいなの、そういう仕掛け好きだわ。ギリシャ悲劇か!(同監督の淵に立つもギリシャ悲劇っぽいとこあったなぁ。劇団畑の人だからかな)
彼女のあの長い笑いは虚しさなのか...あの家族の長女の想いまでを知っての笑いなのか...いやでもあの後の展開を見る限り、知らなかったのかなと思うんですけど。
観客にはわかるこの仕掛け好き。
筒井さんはいろんな格好がハマるなぁ。
普通の人、その人が人知れず辛い状況になるのを、それでも生きていかないとならない感を出すのが上手い。
だから何も解決せず終わるのも、それが人生やな、って納得させられる女優さん。