保守的な田舎町で起きた幼女誘拐。被害者とその家族たちが乗り越えてきた苦難を自ら語る。
ということは、見始めた直後には何となくわかるんだけど、そこに隠された真相を知ると驚愕する。被害者のジャンの笑顔があまりに愛らしく、無邪気なので余計に心が痛む。
犯人は狙いを定めた少女を手に入れるために、両親の弱みを握り、マインドコントロールしていた。そんなバカなことが起きるのだろうか？と思ったが、人の心は想像以上に、巧みな嘘や甘言、その後の脅しなど支配に弱いのかもしれない。日本の北九州一家監禁事件でも容疑者は家族に対して同じような行動をし、手玉に取っていたのだから！
救いは、この家族が有りのままを打ち明けあい、許し合えたことだ。両親の過ちは公にするには深刻過ぎて、私ならとてみできないと思うけれど、もしかしたらこの両親は自分のとんでもない過ちを公にすることで、娘に対して「あなたは少しも悪くない」ということを伝えられたのかもしれないと思う。
この悲惨な告白を聞いた私たちができることは、世の中にあふれる児童ポルノじみた表現物に断固として反対していくこと、巧みな甘言に惑わされない冷静さを保って子供たちを守っていくことではないだろうか。
