この作品の評価はそんなに高くはなかったが、やはりfilmarksの評価、ひいては映画の評価とは他人の評価でしかないと実感した作品だった。
最初の数分でこの作品のコメディな部分、また高橋一生の自然な演技に引き込まれた。あまりにも最初が素晴らしくて、「お願いだからこのまま失速しないでくれ！」という思いでいっぱいのまま鑑賞していた。
すでに記したが、この映画の根幹と言ってもいいほど重要な要素はやはり高橋一生の演技である。ふとした時の裏返った声や、日常の会話、軽いジョークなど、実際の生活の中にいるような人でありながら、素人臭くない演技が本当に素晴らしかった。ピエール瀧も決して演技が下手なわけではないが、高橋一生と対話のシーンでは浮いて見えてしまった。
ラブドールを通じて、愛を語る。この美しさがしっかり表現されていた。
この作品を鑑賞した人ならみんなが感じると思うが、最後の高橋一生のセリフはこの作品を悲観的な作品にすることへの抵抗、ただの御涙頂戴映画ではなかったことを思い出させてくれるセリフであり、とてもよかった。
てかこの映画の蒼井優かわいすぎな。
