たなか

イン・ザ・ハイツのたなかのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
5.0
ずっとずっと期待して待ってた映画化です。

改変あり、オリジナルキャストもあり、音楽は当然素晴らしく、ダンスは楽しく、映像も期待通り美しい。ありがとうジョン・M・チュウ。
アイス屋のクリストファー・ジャクソンや電話の保留音のハミルトン(しかもジョージ3世のナンバー!)などの小ネタも楽しかったですね。


リン=マニュエル・ミランダ、愛す。



仕方のないことですが、字幕は全ての意味や韻を拾いきれません。これは字幕というシステム上どうしようもないことです。満足するには感性の合う好みの字幕翻訳者を見つけるしかありません。
ことこの作品に関しては2つの言語が組み合わされ、ポップカルチャーや政治の混ざり合った語彙が密集していることが気持ちの良い翻訳を妨げているのではないでしょうか。
直訳風の所と、ジョークや韻を拾おうとしている所が散乱していて、ストーリーを追うのが難しくなっているように感じました。

音楽やダンスのスタイルが明るい分、ある程度物語や文化を知っているか、英語を理解できないと(ラップ&スパニッシュで難易度が高いので私には無理です)テーマの重い部分から目が逸らされてしまうように思います。

イン・ザ・ハイツの舞台はなんと日本語版が公演されています。(まだ見たことないんですけどね、いつか見たいですね...)
初演の際にリン=マニュエル・ミランダが製作の意図や日本公演への謝辞などを語ったコメントを寄せています。YouTubeに残っていると思いますので、興味のある方はぜひ検索してみてください。現代ブロードウェイ好感度No. 1のスーパースターになる前の若者らしいリンが見えますよ。カタカナで「インザハイツ」で検索すると出てくると思います。
たなか

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