ジャッキーケン

イン・ザ・ハイツのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.8
いつデスパシートが流れてもおかしくないプエルトリコ人の移民街ワシントンハイツを舞台に夢を追う者、夢を諦めた者、恋と夢にまっしぐら!

ラテンとラップをマッチングさせた個人的に新感覚なミュージカル映画でプエルトリコの音楽的国民性を押したラテンを全面に出した作品
ラップの部分は鬼かっこいい
ラテンの部分は普段聞いてないからかそこまでラテンを聞かない人にはちょっと受け付けづらいとこがあるかもしれないけど総合的には良きだった

一番最初の1日が始まる「in the heights 」が一番好き、7分間というミュージカルらしい長めの尺を使ったパートなんだけどこれがラップだったりラテンだったりサビがカークフランクリンを彷彿とさせる高揚感に浸らせてくれる!「どんな世界が待ってるんだ楽しみだ!」ってなるワクワクもある
フラッシュモブみたいに一般人がみんな踊ってる「ララランド」の「another day of the sun 」みたいなのが好きなら本作の冒頭は震える!

プールに出掛けて宝くじのパートもダンス良いしラップもいい、俺はラップが挟まれると必ず高評価をしてしまうからラップ好きは特に前半がグッドだと思う

後半からは街全体が停電して大変な事になったり昔語りをする主人公がどうリンクするのか注視したんだけど、ここは主人公とヒロインのモヤモヤする距離感だったりで微妙
ミュージカルパートもカッコいい前半に比べてシリアスでクラシックな音楽を奏でる

後半で一番好きなのはコーリーホーキンスとその恋人がスパイダーマンになるスパイディダンスでいつDCEUにスパイダーマンが参加してもいいように社会の窓を開けているワーナー
映像的にも芸術的だし恋愛という面でもコーリーホーキンスは真っ直ぐで好きだった
コーリーホーキンスのラップもクソかっこいい流石NWA

てことで新感覚でありクラシックどちらの要素もしっかりあるミュージカルで見る価値はあるし幅広いジャンルを摘んでる
個人的にミュージカルの歴代を更新するほどの傑作ではなかったのが残念
後半2時間半近くの尺なりにグダリを感じてしまったし
熱狂的なラテン好きは好きかもしれんけど世間的には埋もれてしまうミュージカル映画になっちまう作品になりそうな作品