赤い下着

イン・ザ・ハイツの赤い下着のレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.4
だまされてはいけない。
みんなが好きなファンタジーというよりは過酷な現実を描いてる映画。
アメリカでラテン系の人々がどんなに苦労してるかが見れる。
前半の歌は楽しさもない。単に現実を嘆いてる。
それが共感できないので序盤はつらい。
それが変わるのがみんなのお母さんの死、移民の負の歴史の終わり、と共に新しい希望、未来はある、が訪れ変わり始める。
ヘアサロンが引っ越す前に暑さでやられてる住民たちと歌うラテン系の歌はかなりいい感じ。ドミニカ系、プエルトリコ系、メキシコ系などみんながみんな自分の生まれを語る。いわゆるラテン系の人達はみんな陽気で楽しく生きる人々と歌う。
ただ一つこの映画が移民たちの苦労を語ってるのに比べて役者たちの完璧な英語発音を聞いてると完璧な英語をしゃべらないといけない現実から逃げることができないのかと感じてしまう。
みんなのお母さんの歌はかなりいい感じの歌だし移民の歴史を見せてるけど結局完璧な英語の発音をするおばあちゃんではないとその悲しみを代弁できないという映画の異面性が浮き彫りになる。
彼らはその場を離れることすらできずにずっといることになるだろう・・・帰りたくても下手に帰れない事情や現実もあいまみれる。
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