ブラックユーモアホフマン

イン・ザ・ハイツのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.8
リン=マヌエル・ミランダはいいねえ〜。曲はどれもとてもいい。

マンハッタンの夏が舞台ということで、当然『ウエスト・サイド物語』、そして『ドゥ・ザ・ライト・シング』を思い出した。

曲はいいんだけど、もっと感動させてくれるかと思いきや脚本など諸々がそこまで上手くなくて感動させきられず。

ロマンティック指数で言ったら今年は『1秒先の彼女』や『フリー・ガイ』の方が上だったよ。この2作品には泣かされた。本作は歌の力でグッとは来るんだけど、なんか痒いところに手が届かなくて涙までは流れなかった。

誰がなんで誰と喧嘩してどうして許して、どうして恋をしてどんな思いで決意して、とかっていう感情の機微を描くのが雑。だから、ふーんそうですか、としか思えないというか。

二人だけ重力が横になってアパートの壁で踊る場面とかも、映像としては綺麗だなー面白いなーとか思うけど、あんまりそのこと自体が、その表現自体が二人の感情とか状況を映像的に表したとかでもない気がする。それがないと表現が感動に結びつかないなと思う。

コミュニティについての物語だったけど、ここまで強固なコミュニティというものに属していない自分自身とこの物語の登場人物たちとの差についても考えたりした。

【一番好きなシーン】
結局オープニングが一番アガった。