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ある船頭の話の1950のレビュー・感想・評価

ある船頭の話(2019年製作の映画)
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便利になるにつれ失われていくもの。諸行無常だけれども、もっとゆっくり過ごしたい。もっと大らかに生きたい。と思った。

文明、生き方、生と死、普遍的なテーマを静かに描いている。役者が本当に素晴らしい。いい映画だと思う。映画館で観たいな。



川辺の小さな小屋に住む船頭。舟を漕いで人を渡らせてきた。少し離れたところでは、橋がつくられている。橋ができれば、村と町の往来が楽になる。便利になる。そんななか、暗示のように「ふう」という子が現れる。


世の中の役に立つかどうか。人間とは何か。向こうへ渡るまでの客との会話。

台詞のひとつひとつに心を動かされた。いろんなことを考える。


悪いなあ
いやいや、何言ってんだよ

何か新しいものを求めたら古いものは消えていく。しょうがないことだ。世の中風が吹けば変わっていく。

人間でたらめが一番だ。考えすぎるとろくなことがない。答えが出る前に心が病んじまう。
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