風来坊

レジェンド・ハンター ハリウッドの秘宝の風来坊のレビュー・感想・評価

3.0
ハリウッド映画の黄金期の1930年代に冒険活劇映画で抜群の人気を博したアクションスター、エロール・フリン。演技の世界に入る前は金鉱発掘人、宝探し人、船員など様々な職に付き、世界中を転々としたという彼の若き日の自伝回想録に基づいて製作された冒険活劇映画。

伝説的なハリウッドスターなのに、アメリカが映画化せず何故にオーストラリア主導の製作なんだろうと思ったら、フリンさんはオーストラリア出身なんですね。お父さんは著名な海洋生物学者であり、若い頃の放浪癖はお父さんからの血筋なんですかね。

監督も「ハイランダー」などで知られるオーストラリア出身のラッセル・マルケイさんで、フリンさんはオーストラリアでは誰しも知る著名人なのでしょうね。
実話ベースのお話という事ですが、冒頭はインディ・ジョーンズを地で行くお話でホントに実話?盛ってない?と疑いの眼差し(笑)

まあ1930年代ならまだ未開の地もあったとは思います。
そりゃ実際の映像なら迫力が桁違いだと思うが、ホントにそれを映画にしちゃっていたのかな?
その後のお話も後にスターになるとは思えないほどの、危険な綱渡り的なお話で驚く。

その行動力は称賛ですが、無謀と勇気が紙一重。スターになってからもレイプ事件で訴えられたり、10代の少女と不純交際をしたりトラブルは絶えなかったようで、破天荒な生き方は晩年も変わらなかったようです。

終わって見れば冒険活劇というよりは、仲間との友情と絆の青春ドラマのようでした。マフィアとのトラブル、拳闘、黄金を求めての航海と盛り沢山の内容なのですが、物語に締まりがなくあまり面白くは感じませんでした。

ラッセル・マルケイ監督もスターの自伝なので普通に撮っていた印象で、いつもの独特な映像表現がなくちょっと残念。
アクションスターの先駆けと言われる知らなかった俳優さんのお話を知れたのは良かったと思います。

まとめの一言
「波瀾万丈」
風来坊

風来坊