EDDIE

ゴーストバスターズ/アフターライフのEDDIEのレビュー・感想・評価

4.5
エンタメ&人気映画の続編&ファンムービーの見本市。実は過去作そんなに好きじゃない。しかし超えてきた。家族の絆や子供の成長、ゴーストバスターズの継承、丁寧に紡いだ脚本や役者の演技に感嘆。マッケンナ・グレイス可愛すぎ。

〈ポイント〉
・バラバラな家族がおじいちゃんの死をきっかけに再生していく模様
・科学オタクな少女を演じたマッケンナ・グレイスのハマり度(『gifted』とは真逆!)
・コメディ要素はポール・ラッドが牽引
・往年の“ゴーストバスターズ”シリーズにリスペクトを込めた作り手の見事な構成
・“ゴーストバスターズ”の科学装置のガジェットがたまらない
・やっぱりマシュマロマンが可愛い
・子供たちが成長していく瞬間瞬間に込み上げる涙

〈雑感〉
さて、度重なる公開延期を経てベールを脱いだ『ゴーストバスターズ』シリーズの最新作。
オリジナル版の2作が公開された後から数えると33年ぶり!
2016年に公開された『ゴーストバスターズ(2016)』では大人の事情も相まって、オリジナル版メンバーの出演がなしになりました。
そんな一連の出来事も踏まえると、本作は実に過去作にリスペクトを捧げた作品だなと。
前述の大人の事情というのが、オリジナルメンバーのイゴン・スペングラー役のハロルド・ライミスが亡くなったこと。
今回は彼に追悼を捧げるという意味でも活きた展開でしたし、オリジナル版2作の監督であるアイヴァン・ライトマンの息子であるジェイソン・ライトマンが監督をしたというのは必然だったのでしょう。

リブート版含め前3作は“ゴーストを退治する”という主題・目的を達するための映画でした。それに厚みを増すためにコメディ要素が随所に盛り込まれたと解釈していましたが、本作はドラマ性やミステリー要素が追加され、映画として厚みが出ていました。
そういう意味では個人的にシリーズ最高傑作だと評しています。

主人公がマッケンナ・グレイスとフィン・ウルフハードを兄妹設定にした子役ブレイク組というのも感情移入に一役買いました。
あの子役たちがまた立派になって…と。
もともと2020年公開予定だったので、今現在は2人ともさらに成長しています。
マッケンナ演じるフィービーは科学オタクで秀才という設定もあり、なかなか友達ができない模様。夏期スクールに通うことで、新しい友達を作ってほしいという母親の願望もありますが、そこで出会うポッドキャストという少年と仲良くなるわけですね。
このポッドキャストがまためちゃくちゃ可愛い。感情に素直な“ザ・少年”という感じがとても良かったですね。
2人はどんどん相棒感が出て、本作は一種のバディムービーとしても楽しめるのがポイント。
お兄ちゃんのトレヴァー役のフィン・ウルフハードは『ストレンジャーシングス』でブレイクした若手俳優で、同作では『ゴーストバスターズ』のコスプレ姿も披露していました。
そんな彼が背も高くなって立派になったのに感慨深さを感じると共に、役柄としては恋をして大人への階段を登っていく過程を描くんですね。

それぞれの成長を見守りながら、“ゴーストバスターズ”との繋がりや継承という大テーマにも無理なく繋がっていくのが素晴らしかったです。
長年のファンを喜ばせるような展開もきちんと用意されており、この映画1本がまるでご褒美のようでした。
まだまだ魅力を全て伝えきれていない気もしますが、今回はこんなところで!素晴らしい続編で、完結編となるのであれば最高のフィナーレだったと思います。

〈キャスト〉
フィービー(マッケンナ・グレイス)
トレヴァー(フィン・ウルフハード)
ゲイリー・グルーバーソン(ポール・ラッド)
キャリー(キャリー・クーン)
ポッドキャスト(ローガン・キム)
ラッキー(セレステ・オコナー)
ジャニーン(アーニー・ポッツ)
ゴーザ(オリビア・ワイルド)

※2022年新作映画24本目
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