おしん

劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイターのおしんのレビュー・感想・評価

4.5
満を辞して劇場版にて再構成されたGのレコンギスタ。
そして劇場版という長尺で描かれることでより鮮明になるロードムービーとしての物語性。
つまりこれは戦記物ではなく、ベルリ・ゼナムという少年と共に世界を旅する作品なのだと思う。

基本的に世界観への説明がないのにも関わらず、要所要所に見せるわざとらしい状況説明セリフ…このバランス感覚が実に心地良い。

富野節とも言われるセリフも随所に渡っており、キャラクターの生命を感じる。生きている人間が、常に理解しやすい言葉を使うわけがない。
彼らは生きているのだ。

時折見せる、技術を進歩させないように努めている大人と技術を進歩させて戦争がしたい大人たちの言い合いも考えさせるものがある。

そして何より78歳にもなろう作家が生み出す作品にしては、あまりにも元気なのだ。
未来への祈りに満ちた、子供たちへの作品。

これがアニメだ。
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