あざらしとしろくま

レオンのあざらしとしろくまのレビュー・感想・評価

レオン(1994年製作の映画)
4.0
ジャン・レノ演じるレオンの戸惑ったような、涙をこらえて平静を装っている子供みたいな表情がとても印象的でした。凄腕の殺し屋でいわゆる″悪い人″なはずなのに、足を洗って幸せになってくれぇ…!と思わずにはいられませんでした。
一方で″良い人″である麻薬取り締まり官(ゲイリー・オールドマン)は完全なる極悪人。薬をパキッと噛み砕くシーンは狂気を孕んでいて、人間の皮を被った何かのよう。殺し屋のレオンよりよっぽど恐ろしかったです。

最後にトニーから「仕事だと!?もうゲームは終わりだ!子供なんだから学校に行け!」と叱られた時、子供でいることが許されない環境でずっと戦ってきたマチルダはようやく子供の自分に戻れたんじゃないかなあと思います。