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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ーのKOTOKOTOBOOKSのレビュー・感想・評価

閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)
3.6
閉鎖病棟で繰り広げられる人間ドラマ。

いわゆる'精神異常者"と呼ばれる人々同士の触れ合いを見ていると、『狂っている』と決め付けているのは、私たちなのではないかと感じさせられた。

私たちの中にも異常性は潜んでいるし、彼らの中にも正常性は潜んでいるし。

誰しもが何かを抱えながら、それでも生きようとしている。

個人的にグッときたシーンは2つ。

・4人で買い出しに行った帰りに公園でお弁当を頬張りながら、お酒を飲み、笑い合う場面。

→幸せとはどこにでもある当たり前のことができることなのだと感じさせられる。言葉にするとどこにでもあるようなシーンに思えるが、是非観て感じてもらいたい。

・南さん(小林聡美)が塚本(綾野剛)の妹夫婦との面会で『あなた方はお兄さんのことを"狂っている"とおっしゃっていますが、本当にお兄さんのことを考えているのですか?』と毅然と立ち向かうシーン。

→医者と患者という目線ではなく、人として向き合っていることが伝わる。カッコ良かった。
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