Tivoliという劇場を廃館に追い込もうとしている工事、それを食い止めるべく、市長に対して抗議を行う従業員たち。そんな背景を見せながら、実際の興行の場面が多くあるのだが、どれも差別的なものばかりでつぶれてなんぼではと思ってしまう。小人・アジア人に対する偏見、女性に対する軽視。映画として決して優れてもいない。あくまで潰されるのが「エロ」によるものだと作り手も登場人物も思っているが、実際のところそれ以外の要素が強く観客に届いてしまう、認識の乖離によりあまり楽しめない。だが、マクロな視点で観ると、感情的な理由で職を奪われる被害者たちの真摯な物語でもある。
