バタンキュー

燃えよ剣のバタンキューのレビュー・感想・評価

燃えよ剣(2021年製作の映画)
3.0
新選組の入門編。時代の深掘りはせずアクションとイイ男を楽しむ作品です。

新選組については初心者ですが、そこまで予備知識がなくても分かりやすく楽しかったです。主要人物に個性の強い俳優を配している効果で、人間関係や力関係で迷子になることもなかったです。後述の点から振り返っても、歴史ファンではなく大衆向けに振り切った作品のようです。

剣戟アクションはスピーディで迫力があり見応えがありました。京都の町のセットや描写はとても雰囲気があり、建物の内外での戦いも観ていて納得感がありました。池田屋事件は特に緊張感もあり凄かったです。

歴史モノは人物の描き方やあらすじなどで解釈に差がありますが、作品ごとの個性だと思うので、コレを機に他の作品も観てみようと思いました。そういう意味でも入門編ですね。

微妙だった点(3点)
池田屋がピークですが五稜郭までやるので、後半かなり展開があっさりしてました。大政奉還で世相が変わっていく様とかもっと見たかったです。

幕末という時代 ではなく新選組という組織の衰勢にフォーカスしているので、いわゆる維新三傑は登場しません。ちょっと残念。

全体的に画作りが、なんとなくマンガ的というか厨二くさいというか。金はかかってるがスケール感は無く。まあ原田監督作品はだいたいそうですね。