きん

窮鼠はチーズの夢を見るのきんのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
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見てはいけない世界を見てしまった感じ。でもそうゆう場面とかLGBTの問題というより、一途な恋に焦点を当てていて、感情の動きに見入った。

何でこんな優柔不断で取り止めもなくて、自分を愛してくれる人たちを嗅ぎ回るような人のことが好きなんだろうと思いながら見てたけど、頭で分かってても想いを止められないのが恋なのかと。
心底惚れるって全てにおいてその人だけが例外になっちゃうってこと
と今ヶ瀬は言っていて、一途な想いを体現する成田凌さんの演技がすごかった。
誕生日に貰ったワインを抱きしめたり、猫のように椅子の上に丸まって儚げに恭一の帰りを待つ姿が可愛く見えた。

本気で人を愛すると自分の形が保てなくなるとたまきちゃんが言っていたのが印象的。きっと内妻の母を見ていたから一途に愛する辛さも分かっていただろうし、でもたまきちゃんも本気で恭一のことが好きだったんだろうなと。いい子だから別れてよかったよ。幸せになってほしい。
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