てとう

窮鼠はチーズの夢を見るのてとうのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
4.8
行定監督の作品はBGMに頼ってない感じがして、日常の音がBGMになってる。包丁で切る音、掃除機の音、今回はその日常の音がとても生々しく聞こえた。ふたりとも身体を張っていて、クズで最低で流され侍な恭一だけど、好きになってしまう ずるさ を大倉忠義は見事に体現しているし、ぐいぐいパーソナルスペースに入り込んでいき、いつしか心までも動かしていく今ヶ瀬の 可愛さ を成田凌が見事に体現してた。

好きになればなるほど苦しくて切なくなる、れっきとした恋愛映画。心底好きになったらその人だけ例外になる。例外になったその先を、海にたどり着いたその先をまだまだ見てたかった。
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