SatoshiFujiwara

フォードvsフェラーリのSatoshiFujiwaraのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.4
敢えてシネフィリー的なことを書くが、会話の中で一瞬スティーヴ・マックイーンへの言及があったのは『栄光のル・マン』へのオマージュ、7000回転への度々の言及は同様にハワード・ホークスの『レッドライン7000』への同じくオマージュ、さらにル・マンのゴールにおいてケン・マイルズに敢えてスピードダウンさせフォードで1、2、3位と並んでゴールインさせては、というビーブ副社長の提案の際の「フォード、フォード、フォード」とのセリフ、これはオーソン・ウェルズが「あなたが偉大だと思う映画監督を3人挙げるとすれば誰でしょう?」との質問に対して「ジョン・フォード、ジョン・フォード、ジョン・フォード」と答えたという実話(ピーター・ボグダノヴィッチによる)に同じフォード姓を踏まえてひっかけてのものか。要はかの天才オーソン・ウェルズをして「最高」と言わしめた「フォード」こそがフェラーリをも凌駕する、と(以上は勝手な見立てです-笑)。もっとも、あのエンツォ・フェラーリが帽子を取って敬意を表したのはケン・マイルズに対してであってフォードに対して、ではないのかも知れないけれど。
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