ごんてぃー

フォードvsフェラーリのごんてぃーのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.5
150分間全身を鳥肌に喰らいつくされる映画。その類稀なる音響と劇伴によって耳が幸せどころか耳から脳汁があふれ出る逸品。
オスカーノミネートは伊達じゃありませんでした。

フェラーリ社の買収に失敗したヘンリー・フォード二世率いるフォード社はとある一大勝負に打って出る。ル・マン24時間耐久レースで優勝し、フェラーリに一泡吹かせるのだ。白羽の矢が立ったエンジニア、C・シェルビー(マット・デイモン)はかつてル・マン24時間レースで優勝した唯一のアメリカ人であった。しかしドライバーとしては引退していた彼は、ある1人の英国人ドライバー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)を引き入れる。フォードという巨大企業内部からの縛り、締め付けにつまづきながらも打倒フェラーリに向けて彼らの途方もない挑戦が始まった。

クリスチャン・ベールとマット・デイモン演じるダブル主人公体制で送る実録モータースポーツ男泣きドラマチックエンターテインメント。美しい映像、逆境を乗り越える信念と不屈かつ不断の努力、友情と軋轢、家族愛全部乗せ。どこからどう見ても面白いに決まっています。主演2人の化学反応も素晴らしい。あとジョン・バーンサル。もうジョン・バーンサル。
本作はモータースポーツに関して知識ゼロの私が鑑賞しても、十二分に楽しめました。それもこれも圧倒的カメラワーク、音響、劇伴のなせる業でしょう。膨大な物量で五感を攻められたら、人はその前にひれ伏すしかないのです。私は降参でした。

いやはや映像作品とは芸術とはかくあるべし。必見。
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